Day 13, Illinois, ルート66を走り始めた

今日から本格的にルート66を走り始めた。現在、ルート66は一本につながっている道路ではなく、所々途切れていたり、他の名前に変わっていたりする。

古き良き時代のアメリカの道路。この道路にはノスタルジックな雰囲気が漂っている。この道路を守ろうと、各州にはルート66保存会のような組織がある。

今日訪れたPontiacの「ルート66ミュージアム」もそのような場所のひとつで、館内にはルート66に関する資料がたくさん展示されていた。

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1階の受付にはおばあさんが座っていた。歴史の生き証人という雰囲気がすごく出ている。おばあさんにPontiacのルート66バッジをもらった。ありがとう、おばあさん。

3Fには戦争の博物館があった。この博物館を作った方の息子さんが対応してくれた。彼自身もベトナム戦争へ行き、お父さんは第二次世界大戦へ行ったと聞いた。

このフロアにはPontiacから実際に戦地へ赴いた人の軍服がマネキンに着せられている。服には実際に着ていた人の写真が貼られている。その中には生きて帰って着た人もいるし、戦死した人もいる。

そういうマネキンが数十体あって、それらにバーッと囲まれると物凄い重圧を感じる。レプリカではなくて全部本物だから。

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彼自身がベトナム戦争の時に背負っていた軍のリュックを見せてもらった。とても機能的なリュックだ。でも、そのリュックの中に入れるモノは旅行グッズではなく、主に手榴弾などの武器だ。その次に食料。彼はこのリュックを背負いベトナムのジャングルの中を1ヶ月くらい彷徨ったらしい。

そのリュックの隣に若い男性の大きな写真が飾られていた。その人は一緒に戦争に行った彼の友達で、戦時中彼のすぐ隣で負傷し亡くなったらしい。まだ20歳だった。この出来事は戦争から帰ってきても何年も口に出す事が出来なかったという。

そういう事を淡々と話してくれた。

僕はベトナム戦争に実際に行った人の話しを始めて面と向かって聞いた。今まではテレビや映画の中の出来事だったけれど、今日はすごくリアルに感じられた。

ルート66ミュージアムに付随している感じの戦争博物館。元々存在なんて知らなかったし、何気なく入った場所だけれど、行ってよかった。僕みたいに平和な世の中で生きてきた人間は、そのような展示のおかげで戦争のむごさを知る事ができる。

ウキウキでルート66ミュージアムに向かったものの、重たい感じでその建物を後にした。

今日の走行距離:
111mile179km

合計走行距離:
1,073mile1,727km