Vejer de la Frontera(べヘール・デ・ラ・フロンテーラ)

ここで彼らは定期的に語学のエクスチェンジをしているようだ。今は日本語をやっている。他にスペイン語の日、英語の日というのもあるらしい。このお宅の所有者コロンビア人男性のMさんと日本人女性のSさんは以前ドイツに住んでいたらしいので、たまにドイツ語を話す。という状態なので、ここは4ヶ国語が飛び交う空間です。
さて、じゃー僕は車でビーチにでも行って来ようかな、と思っていたら、ドイツ人女性Jちゃんから、ねえ、あたしこれから友達とビーチに行くんだけど、一緒にいかない?という願ってもない言葉が。うん、行く、行く。何しろパリのバーゲンセールで海パン買って、この旅に持ってきているからね。しばらくして、地元のスペイン人の男女二人組みの方々が、カーステを大音量でかけた車でやってきた。オーラ!スペイン語で挨拶して車に乗り込む。猛スピードで車はあっという間にビーチへ。ちょっとスピード出し過ぎでびっくり。そして、ビーチに着いてこれまたびっくり。なんとここは、トップレスビーチ。といっても7割以上は水着を着ているけど。なかにはすっぽんぽんで泳いでいる男性もいた。日本だったら刑法第174条 公然わいせつ罪で捕まることだろう。やったー、ビーチだビーチだ。去年も結局海に一回も行かなかったし、今年の夏は絶対ビーチに来たかったんだよね。泳ごう、泳ごう、と思い横を見ると、うわっ!トップレスになったJが。僕はいまいちどこを見ていいのかわからず、一瞬目が泳いだ。いかん、目を泳がしてどうするんだ。海で泳がないと。そんな感じで、天国のようなビーチで楽しく過ごした。ここに来たのは夕方5時過ぎ、そして夜9時過ぎまでビーチにいた。その時間でも明るいし、暑いので泳いでいられる。
その後、村に帰り、部屋に戻る。そうすると、今度は明日ドイツへ帰るJの送別会をやるという。僕も参加することになった。村のレストランに10人くらい集まった。途中停電で真っ暗になり、車のライトで僕達のいる屋外の席を照らし続けるというまるで演出のようなハプニングあり。その後4人で村のバーへと2次会へ行くことになった。その4人の中に僕も含まれていた。この村は住人全員友達みたいな風潮があり、さらに友達の友達は友達、みたいな風潮もあり、だから、僕も暖かく迎えられた。それで、そのバーのマスターは、今夜のお金はいらないよ、っておっしゃり、本当にただでご馳走になった。このバーを出た時、朝の5時近かった。
数時間後、もう帰らなくてはいけない…。正直帰りたくなかった。
AM11時、みなさんにお礼を言い、Jと一緒にマラガ空港へ。予定通りPM2時ぴったりに空港へ到着する。レンタカーを返す。あー、わたし帰りたくない、とJが言う。僕も帰りたくない。言葉とは逆に足は進んでいく。そして、Jはミュンヘン行きの飛行機へ、僕はパリ行きの飛行機へ…。
「みなさんありがとう、本当に楽しかった。」

…というのが今回のアンダルシアの旅です。
これはちょっと嘘のような本当のはなしです。