朝目覚めて最初にするのはバイクの無事を確認する事。
これは毎日の日課になっていた。そして、できる限り泊まっている部屋から見える場所に駐車していた。
この確認を行うのも今日が最後だ。
なぜならゴールとして設定したLAのサンタモニカまで残す所わずか70kmほどだから。サンタモニカはアメリカ大陸の西の果てであり、ルート66の終着地にもなっているのでこの地点をゴールに定めた。
泊まっていたパサデナを出発し、まるで日本の首都高速のような、慣れない者にはかなり難解な道を走る。
そして、ついに…サンタモニカへ到達。
海が見えた。という事は、確かにここが大陸の終わりだ。
着いた…。
これで25年くらい思い描いてきた事を達成できた訳だけれど、思ったより爆発的な喜びというのはなくて、何ていうかジワジワと嬉しい。
それよりも、このアメリカ横断中の「過程」で経験した数々の出来事の方がどんどんと思い出されてくる。今後その「過程」で得られた部分を掘り下げていく事で新しいステージへ行ける気がする。
アメリカ横断をバイクで横断する事を「結果」だとした場合、「結果」を出せた瞬間、こんなにも「過程」に価値を見いだせた事は初めてだと思う。
まっ、とは言っても、はしゃぎたくなる程度には嬉しいけどね!(どっちやねん、って?)
思うに、僕にとってこの「バイクでアメリカ横断」というのは、やっぱりやるべき事だった訳で、でも、単にやったら終わりというものでもなく、やったら、ようやく次にやるべき事が見えて来る、というタイプのものだった。
そういう意味ではこれも「過程」だ。
Eagle RiderのLos Angeles支店にバイクを返却する。
さて、昨日のサドルバックが焦げ&溶けた件、どうする?
車両チェックのスタッフに起きた事をそのまま伝えたら、マネージャーに確認してきます、という事でしばらく待機。
2~3分後に彼が戻ってきて「この件は気にしないでください」と。
晴れて免責となりました!
その後、書類手続きの為、店内に入る。この店舗はインディアンのディーラーも兼ねているようでインディアンの車両が8台くらい展示されており、他にもグッズやライディングウエア、雑誌、資料まで置かれていた。
とっても楽しいのでしばらく店内でくつろぐ。
左手の日焼けに注目!
大きな目的を達成した直後で、今日他にやりたい事も特に思いつかず、それよりは休みたかったので予約していたホテルへ向かう。
まだお昼頃だったけれど、運良くチェックインできた。
… これにて、バイクでアメリカ横断の旅、終了です!
やっぱり嬉しい!!
今日の走行距離:
42mile(68km)
合計走行距離:
3,329mile(5,357km)