荒野の中にポツーンとある人口わずか2,000名ちょいのサンタローザ。その宿泊したモーテル風ホテルを後にする。
昨夜雷を見たくらいだからあまり天気は良くない。曇っているがたまに晴れ間が出るとそれなりに暑い。
昨日の良くない出来事から気を取り直し、今日はニューメキシコ州の首都、サンタフェを目指す。
その道中は呆れるほどに何もない。
正直、これまで荒野だらけのニューメキシコ州にあまり良い印象を持っていなかった。
しかし、今日それが見事に覆った。
サンタフェの手前の街でガソリンを補給する。気のせいか、たまたまか、人の感じが変わってきた。心に余裕があるって言うか、そういう人達と一言二言交わした。
サンタフェ市内に入る。ここはニューメキシコ州の州都なのに小さな街で、人口はわずか6万人強しかいない。アメリカ国内の大動脈的な道路も通っていないので静かだ。
これは後で知ったのだけれど、サンタフェの標高は2,000m以上ある。アメリカ国内では一番高い位置にある州都。どうりで涼しかったはずだ。
一番行きたかった、「The Museum of Indian Arts and Culture」へ向かう。
ここはその名の通り、ネイティブアメリカンのアート&文化のミュージアムだ。
僕は昔からネイティブアメリカンに興味があったので是非とも訪れたい場所だった。
施設内に入ると何やら良い香りが漂ってくる。館内にレストランがあるらしい。そこで昼食を食べよう。
レストランに入ると客層が妙にアカデミックな感じ。あれ?なんでだろ。
あらためてサンタフェの地図を見るとミュージアムの近くに大学があるからそのせいかな。などと考える。
そして、意外や意外、料理がものすごく美味しい!え、なんで?
ろくに下調べもせずサンタフェに来た僕は、色々な「なんで?」に遭遇した。
後から調べると、サンタフェという街はアートや演劇、文化など非常に充実した街だという事を知る。さらに美食の街だという事も。
ミュージアム内に入るとネイティブアメリカンに関する資料やアートが盛りだくさんで、とても短時間では見切れない。今日は時間もそんなにないし、ざっとしか見られないけれど、ここは改めて来るべきだと思った。
館内は撮影禁止なのでご紹介できないが、ネイティブアメリカンに興味ある方は是非行かれることをおすすめする。
僕にとってサンタフェはストライクすぎる街で、何で今までちゃんと知らなかったのだろうと、後悔してしまうレベルだった。
今夜はアルバカーキに宿泊する予定だった。その理由はサンタフェのホテルの値段が“なぜか”全体的に高かったから。今はその理由がわかる。
アルバカーキへ向かう途中雨に振られる。サービスエリアで1時間以上待ってみたが完全には止まない。少し小降りになったのでずぶ濡れ覚悟でバイクを走らせる。
幸いインディアンモーターサイクルの大きなウィンドシールドと大きなタンクのおかげでほとんど濡れずにすんだ。
アルバカーキに着いた今もずっとサンタフェの事を考えている。
今日の走行距離:
173mile(278km)
合計走行距離:
2,392mile(3,850km)